来る7月11日の兵庫県立芸術文化センター小ホールでのピアノリサイタルに向けて、
高瀬佳子さんからメッセージが寄せられました。
高瀬佳子ピアノリサイタル
~音の向こうに見えるもの~
今回は「音の向こうに見えるもの」という副題をつけさせていただきました。
私がピアノを続けてこられた理由は、音楽をとおして、なにか深遠な世界や重みのある人生を垣間見せてくれるような、素晴らしい音楽家と出会えたからなのだと思います。聴こえるものは音なのですが、そこには作曲家の様々な思いと共に、音の向こうに、言葉にはできない心ふるわされる世界があると信じさせてもらった体験があるからです。
私自身はとても不器用で非力なの に、音楽にそのようなものをいつも求め続けてしまう、いつかそのような世界を表現できたらと願い続けてピアノに向かっているような気がします。
曲目は子供の頃から親しんできたモーツァルトのソナタ、私のミュンヘン留学のきっかけとなったベートーヴェン「熱情」ソナタ、ショパンの傑作であ る「葬送行進曲」付きのソナタ、ロシアの作曲家メトネルの魅力溢れる作品、そして十河陽一の「春ふたたび」を平和への願いと希望をこめて演奏したいと思います。
兵庫県立芸術文化センターは、私もいつかここでリサイタルをしてみたいと思っておりました、今や音楽家やクラシックファンにも大人気のホールです。西宮市にありますが、大阪や京都の方は、たとえば阪急の十三駅から神戸線で特急に乗れば11分で着く西宮北口駅で降り、駅から連絡通路で直結している、大変行きやすい場所です。
私自身の個人的な節目の年に、そしてなんと偶然、私が尊敬していた指揮者、故チェリビダッケ氏の誕生日にその念願がかない、『高瀬佳子を 聴く会』という常に私の演奏活動を支えていただいている団体の大きなご 協力のもと、幸せな気持ちで開催させていただきます。いつも温かな気持ちで支えてくださる皆様に感謝しながら、今の自分にできる精一杯の表現をしたいと思っております。
お忙しい中、誠に恐縮ですが、ご来聴いただければ大変嬉しく思います。(高瀬佳子)
一人でも多くの方に聴いて頂ければと思います。
私も受付のお手伝いをしていますので、見かけられたらお声を掛けて下さい!